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コモディティのDJ-AIGとDBLCIを比較

前回の記事で16本のコモディティファンドから以下の2本をピックアップした。これらについてもう少し詳しくリサーチしてみたい。

◆DJ-AIG:エネルギー33%、7つのセクターの19品目
 ⇒AIG コモディティファンド(1年決算型) FC:40311064
 手数料:1.05%/信託報酬1.26%/信託財産留保額:0.3%
 シャープレシオ:0.29

◆DBLCI:エネルギー55%、6種類の商品先物
 ⇒損保ジャパン-DBLCIコモディティ6  FC:45311078
 手数料:1.05%/信託報酬1.26%/信託財産留保額:0.3%
 シャープレシオ:設定1年未満のため算出されず

DJ-AIG連動の「AIG コモディティファンド」とDBLCI連動の「損保ジャパン-DBLCIコモディティ6」は販売手数料や信託報酬は全く同じだ。「損保ジャパン-DBLCIコモディティ6」組み入れ銘柄が少ないので信託報酬はもう少し安くても良いのではと個人的には思う。

それぞれのインデックスの違いは日本株で例えるなら、DBLCIが取引の多い人気銘柄メインの日経225、DJ-AIGが東証一部全銘柄のTOPIX、GSCIがTOPIXコア30といったところであろうか。

「AIG コモディティファンド」のシャープレシオは0.29と、GSCIの0.69と比べるとおとなしい。損保ジャパン-DBLCIコモディティ6はまだ設定されて間もないため、シャープレシオが算出されていないが、GSCIとDJ-AIGの中間的な数値となるだろう。

それぞれのパフォーマンスをYahoo!ファイナンスで比較してみた。
  青:損保ジャパン-DBLCIコモディティ6(45311078)
  赤:AIG コモディティファンド(40311064)

  djaigdblci


直近の6ヶ月間のパフォーマンスを比較してみると、全体的な変動パターンは同じだが、リターンが大きいのは「損保ジャパン-DBLCIコモディティ6」の方だ。その理由は、エネルギーセクターの配分の違いもあるが、為替に寄るところが大きいと思う。DJ-AIGはドル建てなのに対しDBLICはユーロ建てである。ドル円とユーロ円のチャートと比べてみればユーロ円の方が堅調な推移をしている。ちょうどサブプライム問題の発覚によって米ドルがここ6ヶ月の間に相当売り込まれたからだ。

  usdeurjpy


さすがに為替を補正して比較するまでのスキルは私は持っていないので割愛するが、為替を考慮しなければ、それぞれのインデックスはエネルギーセクターの組み入れ比率に応じた値動きになるはずである。理論的にはコモディティ全体平均より原油の上昇率が高ければリターンはGSCI>DBLCI> DJ-AIGの順に大きくなり、原油の下落率が大きければその逆になるはずだ。

多くのコモディティを組み入れた分散投資でリスク(変動率)を低くするならDJ-AIGをチョイスすれば良いだろうし、需要も多く誰もが注目する人気コモディティを組み入れたDBLCIを選ぶのも良いだろう。しかしDBLCIは最近値上がり率の高いレアメタルが組み入れられていない。

さらにコモディティ投資は外国株式や外国債券と同様の外国アセットとなり、為替の変動に大きく左右されることも重要なポイントだ。外国クラスのアセットは得てしてドルにかたより易いものだが、ユーロ建てのDBLCIを加えることによって為替の分散投資にもつながる。

どちらに投資するべきか、非常に迷うところである。


コモディティインデックスの代表ファンド

それぞれのコモディティインデックスに連動するファンドからコストを重視して1本づつピックアップしてみたい。

GSCI連動は2つあるうち、「野村-グローバル・コモディティ・オープン」は手数料3.15%と高いのと、長期投資に不向きな毎月分配型なので除外したい。GSCIライトに連動する「ニッセイ コモディティファンド」はエネルギーセクターの比率がDJ-AIGと同じなのと、手数料が2.1%で割高なので除外。

これでGSCI連動ファンドは全滅だが、コストの高いGSCI連動ファンドの投資はしなくてもよいと思う。どうしてもやるならG海外ETFの【iシェアーズ S&P GSCI コモディティ インデックス トラスト:GSG】でやるべきだろう。GSGなら外国株式を買い付けるコストが必要だが、信託報酬は0.75%だ。

DJ-AIG連動の各ファンドの手数料を比較すると、「住信コモディティ・オープン」は500万以上の投資で1.05%だが、100万以下は3.15%なので小口投資には不向き。「日本-コモディティ・インデックスオープン」は3.15%。「AIG コモディティファンド」の購入手数料が1.05%と最も安い。分配金のタイプが2つあるが、長期投資目的なので1年決算型をピックアップする。

DBLCI連動は「損保ジャパン-DBLCIコモディティ6」の1本しかないが手数料が1.05%なので問題なし。

これでコモディティインデックスに連動するファンドから以下の2本をピックアップできた。

◆DJ-AIG:エネルギー33%、7つのセクターの19品目
 ⇒AIG コモディティファンド(1年決算型)
  :楽天・フィデリティ:1.05%

◆DBLCI:エネルギー55%、6種類の商品先物
 ⇒損保ジャパン-DBLCIコモディティ6
  :イートレード・楽天・ジョインベスト・フィデリティ:1.05%

次はこの2本で実際のパフォーマンスを検討してみたい。


コモディティファンドのコスト比較

コモディティは純粋にキャピタルゲインのみを追求する金融商品である。原油を持っていても配当は出ないし、トウモロコシを長期保有しても腐るだけだ。一方株式なら配当、債券なら利払いというインカムゲインがある。そのため長期で再投資していれば複利効果も期待できる。値動きが一切ないと仮定すれば、確実に資産が殖えていくのが株式と債券なのだ。

よって長期分散投資におけるコモディティ投資はそれにかかるコストが非常に重要になってくる。いくら世界がインフレになり、コモディティが上昇しようとも、信託報酬や手数料がたくさん取られるようなファンドはインフレ率が手数料に負けてしまい長期分散投資には向かない。

それではコストの面から実際にコモディティファンドを比較検討してみたいと思う。モーニングスター検索で「コモディティ」でヒットしたファンドは16本。これらの中からネットで買付できるものだけをピックアップすると以下の8本になる。パーセンテージの表示は販売手数料だ。

◆GSCI:エネルギー75%、24の商品先物
 ⇒野村-グローバル・コモディティ・オープン(毎月分配型)
  :イートレード・ジョインベスト:3.15%

◆GSCIライト:エネルギー38%、24の商品先物
 ⇒ニッセイ コモディティファンド
  :イーバンク・マネックス・ジョインベスト:2.1%

◆DJ-AIG:エネルギー33%、7つのセクターの19品目
 ⇒住信コモディティ・オープン
  :イートレード・楽天・イーバンク:1.05-3.15%
 ⇒AIG コモディティファンド(1年決算型)
  :楽天・フィデリティ:1.05%
 ⇒AIG コモディティファンド (毎月決算型)
  :ソニー銀行・フィデリティ:1.05%
 ⇒日本-コモディティ・インデックスオープン
  :イートレード・イーバンク:3.15%

◆DBLCI:エネルギー55%、6種類の商品先物
 ⇒損保ジャパン-DBLCIコモディティ6
  :イートレード・楽天・ジョインベスト・フィデリティ:1.05%

◆RICI:エネルギー44%、36種類の商品先物
 ⇒ダイワ・コモディティインデックス・ファンド:大和:2.1%

GSCI はメジャーなインデックスの割には取り扱い証券が少ない。GSCI連動の海外ETFもあるんだけどな。反面、DJ-AIGのラインナップの多さが目立つ。DJ-AIGはエネルギー商品に偏らない分散投資ができる所が評価されているのだろうか?DBLICは1本しかないが取り扱い証券会社が多いので人気のあるファンドであることがうかがえる。RICI連動のファンドも一応掲載したが金額が500万からなので比較検討からは除外する。

これらの中から各インデックスより1本づつファンドをピックアップしてみたい。


コモディティのインデックス

コモディティの投資はレバレッジを利かせた商品先物取引がメインマーケットで、実需筋のヘッジやプロのトレーダーの投機的意味合いの強い金融商品という印象が強かった。いちおう個人投資家にもコモディティ投資はあるが、匿名投資組合などの先物取引会社の組成したファンドに出資という形で存在する程度だったようだ。しかしここ数年のうちにコモディティ投資のインフラ整備が進み、コモディティETFや投資信託なども発売され始めた。

個人投資家が長期分散投資のために先物取引するのは現実的ではないし、個別にコモディティ連動商品を買うのは株式の個別銘柄に投資するのと同じでリスクは高く、分散効果はない。やはり様々なコモディティを組み入れたインデックスに連動するファンドに投資するのがベストだろう。

コモディティー投資ので用いられている代表的なインデックスとしては、【S&P GSCI:ゴールドマンサックス・コモディティー指数】や、【DJ-AIG:ダウ・ジョーンズ・AIGコモディティー指数】があり、それぞれ特色がある。

【GSCI】
はゴールドマン・サックス社が算出する商品指数であり、指数の構成比率は、生産高に比重をおいて決められている。見直しタイミングは年1回で、ゴールドマン・サックス社による政策委員会で決められる。指数先物については、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)で取引されている。 GSCIはエネルギー・セクターの配分が7割を超え、原油や天然ガス、ガソリンなどエネルギー市場に影響されやすいのが特徴である。

【GSCIライト】(S&P GS Light Energy Index)はGSCIのエネルギーセクターの比率を半分程度に押さえたインデックスだ。これは内容を見るとDJ-AIGとほぼ同じような各商品の組み入れである。

【DJ-AIG】は、ダウ・ジョーンズ社とAIG社が算出する商品指数であり、指数の構成比率は、生産高よりも流動性に比重をおいて決められている。見直しタイミングは年1回で、学会、金融界、法曹界から選ばれたメンバー、及び両者の社員から構成される監視委員会の監督の下でAIG社によって決められる。DJ -AIGは各商品セクターに33%の上限が、また、個別の商品にも2%以上15%未満という制限を設けている。指数先物については、シカゴ商品取引所(CBOT)で取引されている。DJ-AIGは、各商品セクターのバランスが考慮されていることから、エネルギー・セクターへの配分も約3割程度、次いで産業金属・貴金属が2割超を占めるのが特徴。

GSCIとDJ-AIGのリスク(変動率)を比較すると、原油などのエネルギー市場への構成比が高いGSCIは、幅広く商品を組み入れているDJ-AIGに比べ変動率が高い。それぞれの変動率はGSCIが株式以上、DJ-AIGは株式と同程度である。両指数とも株式との相関性は低く、分散投資効果が期待できそう。

「これからはコモディティの時代」とバイクで世界2周したジム・ロジャースは、GSCIやDJ-AIGの指数ではダメだということで独自に開発したものが【RICI:ロジャーズ国際商品指数】だ。特徴は指数に比べて最も多い36種類の銘柄を採用し、日常の生活に必要性が高いエネルギー・農産物・産業用金属などがバランスよく配分されていとのこと。ロジャーズを筆頭とするRICI委員会が国際貿易、商業活動の現状を的確に反映するよう銘柄を選別している。RICIは複数タイプが存在し、農産物に特化したRICI-Aの農産物ファンドも販売されている。

そしてもう一つが、【DBLCI:ドイツ銀行グループ商品指数】である。DBLCIは「原油、灯油、アルミニウム、金、小麦、とうもろこし」の先物取引でも流動性の高い6種類に絞ったコモディティより構成されている指数。構成比は、原油35%、灯油20%、アルミニウム12.5%、金10%小 麦 11.25%、とうもろこし11.25%となっている。エネルギー領域の組み入れがちょうどGSCIとDJ-AIGの中間に位置している。

【JCCI:日本商品指数】は日本の商品先物市場のベンチマークだが、いかんせんマイナーすぎて関連ファンドはハーベストフューチャーズ社の「JCCIコモディティインデックスファンド」くらいか。

実際のコモディティ投資には国際的に流通するインデックスからチョイスすればいいと思う。それぞれの特性を知った上で、パフォーマンスやリスク、分散効果やコストなどトータルで検討し、継続的に投資できるベストのファンドを決定したい。


コモディティの投資

ここ最近、エネルギー・農産物・金属などのコモディティ相場が勢いを増して高騰している。新興国の発展によって実需としてのコモディティが増えてきている一方、株式のふがいなさ、債券のモノライン問題による信用不安もあり、世界の投機マネーはどんどんコモディティに流れているのだ。

さらにサブプライム対策で各国が断続的な利下げ、および利上げ見送り政策をとってきており、インフレの抑制が困難になりつつある。むしろ景気下落・物価上昇であるスタグフレーションの危機すら感じられる。一般的にアセットアロケーションは株式と債券をメインに構築することが多いが、今後はインフレリスクの回避のためコモディティも組み入れなくては真の分散投資にならないのではないかと考えている。

コモディティーを対象としたファンドをイートレード証券からピックアップしてみた。コモディティーには組み入れ銘柄によって複数のベンチマークが存在するようだ。

◆S&P GSCI商品指数

石油を始めとする24の商品先物から構成
 ⇒野村-グローバル・コモディティ・オープン(毎月分配型)

◆ダウジョーンズAIGコモディティインデックス
7つのセクターの19品目の商品先物から構成。毎年、構成品目や構成比率の見直しを行ない、毎年1月から新しい構成比率が適用
 ⇒住信コモディティ・オープン

◆DBLCIドイツ銀行グループ商品指数(円建て為替ヘッジなし)

原油、灯油、アルミニウム、金、小麦、とうもろこしの6種類の商品先物により構成される指数
 ⇒損保ジャパン-DBLCIコモディティ6

GSCI商品指数に連動する、海外ETFの【iシェアーズ S&P GSCI コモディティ インデックス トラスト:GSG】

伝説トレーダーのジム・ロジャースが開発した『ロジャーズ国際商品指数(RICI)』連動の【新商品時代】。

これ以外にもあるのだが、信託報酬や手数料が高かったり、最低購入額が大きかったりするので個人投資家のアセットアロケーションには不向きだ。

もう少しリサーチしてみたい。


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プロフィール

Author:TITAN
      [タイタン]

・大企業に勤務するサラリーマンでありながらファイナンシャルプランナーの資格を持つ。
・短期トレードから長期インベストメントの両方をこなし、株式、先物・オプション、為替、海外投資、法人投資など幅広い知識と経験を持つ。
・Macとネット、デジタルガジェットやデジタル家電をこよなく愛し、つい衝動買いしてしまう癖をもつ。
・座右の銘は「自己責任」30代半ば、3児の親父である

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